昨日の金曜ロードショーで初めて『スタンド・バイ・ミー』を見た。
『When the night♪』で始まるあの曲の映画で有名ってことは知ってたけど、どんなストーリーだとかどんな年齢の登場人物が出るかとか全く知らなかったけどこの機会に見てみた。
見終わって思ったことは、小学生ときに見たかったし、なんなら中学生、高校生、大学生、社会人と年を重ねるたびに見て、変わっていく感想を味わいたかった。
でもまぁ私はご覧の通り大人になってから見てしまったので、彼らの年齢だからこその悩みとか価値観とかが分からなくなっなっちゃって感情移入しずらかったんだけど、子どもの頃に見ていたら間違いなく響いてたと思う。
例えば、このストーリーの主軸である死体探しの旅。今の私は「いやいや、そんなこと辞めておけよ」って思ったんだけど、彼らと同じ年の頃に見ていたらきっと「死体はちょっと怖いけど、大人たちよりも早く見つけられる可能性があるなんてすごい!冒険だ!ワクワクする!」みたいなことを思ったと思う。
テディが線路の上に立って「ギリギリで避けてやるぜ!」みたいなことを言ったとき、今の私は「うわ…(ドン引き)」ってなったんだけど、あのくらいの年齢からしたら「死ぬことを恐れないその勇敢さがかっこいいし、もしできたらめちゃくちゃかっこいいいじゃん!すげー!」くらいは思ってたかもしれない。
野宿中にゴーディとクリスが語り合うシーン。ゴーディは兄と比べられ親に疎まれていること、クリスは大人を信用して自首したのにそれを逆手に大人の私利私欲に利用されてしまったことを打ち明けた。
今の私からしたらまぁ育った環境が悪かったら仕方ないだろうし、大人の中にも平気で不正をしたり子どもみたいに駄々こねたりする人もいるって知ってるから「うんうん、そういう悩み思春期にはよくあるよね⭐︎」なんて呑気なこと思っちゃうんだけど、彼らからしたら大問題だよね。
12歳なんて行動範囲がほとんど地元だから狭い環境の中しか知らないし、大人はどうしても立派に見えるし大人の言動は正しいって思ってしまう。
でもこの死体探しの旅をしたことで世界が自分たちが想像しているよりも広いこと、理不尽な大人もいることを知って、それでもその悩みを聞いてくれたり自分の存在を肯定してくれる友達がいることがわかって将来への希望が持てるようになった。大自然の危険も共有して一緒に乗り越えてきた。
『死体を探して英雄になる』っていう目的からこの冒険は始まったけど、死体発見に至るまでに経験した『冒険』の方が英雄になることなんかよりもよっぽど財産だった。
彼らものちのち大人になって、友人の死を新聞で知るくらい疎遠になってしまったけど、あのひと夏の冒険は一生忘れないだろうし、ゴーディも最後に言ってたけど、彼らのような友達は二度とできることはないんだろうな。
いや〜〜〜まさしく”””青春”””な映画だったなー。
もう何回でも言うけどこの映画を小学生の時に見て私も彼らと痛みを分かち合いたかったよ。